「おかあさんへ いろいろめいわくをかけてすいません。でも、おしごとがんばってください。ブルーベリーをつむのはしんどいけど、がんばってください。大すきだよ~。うら見てね。ときどきでんわしてください。がんばれ」―。そして裏を見ると「気ず(づ)いてくれてありがとう。なかないでね」って。そんなん泣くでしょう!!
娘が夏休み後半に母ちゃんの実家へお泊りにチビタと行ってくれた後、ようやく仕事を終えて父ちゃんと夕飯をとる際に見つけた、ランチョンマットの下からチョッピリ覗いていたお手紙は、父ちゃんと母ちゃん宛にそれぞれ胸がキュンキュンする内容だった。
先週末の長雨が続き、出荷を一旦停止するまでたくさんの笑顔に助けられて頑張ってこれたと思っていたが、実はもっと身近で我慢して、一生懸命に父ちゃん母ちゃんを助けてくれていたのが娘だった。手紙を見てポロポロ涙が出てくる。
その時は必死である。子どもが泣こうが、笑おうが、叫ぼうが、お構いなし。食べ物で釣って機嫌を取るのが無理なら、存在を無視してでも仕事を片付けないと支障をきたす。親と子の戦いである。チビタは床で泣き寝入りしたこと数回。娘にも悪いと思いつつ怒鳴ったこと数え切れず。体が疲れると心も萎える。そんな時に貰った手紙。父ちゃんも無言。「ごめんなぁ」しか言えない。あと10日くらいでブルーベリーも終了かな?このお手紙、宝物にします。そして終わったら一緒に一杯遊ぼうね♪♪
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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