隣町の犬山市民ホールで、「夏井いつき」氏の俳句ライブがあると友人から知らせ。何でもその日は「犬山市民総合大学卒業式の記念講演」で、それに関わる人以外も千円のチケットを買えばオーケーだとか、早速頼む。
さて、当日ホールに近い駐車場は満杯、大分離れたグランドに車をとめる。卒業式のセレモニーは市長の挨拶と卒業生代表の卒業証書の授与、そして挨拶のわずか二十分で終了。
さて、いよいよ夏井さんの登場、和服かとおもいきや、ラフなチュニックとワイドパンツの軽装。マイク片手に舞台狭しと動きながら、スクリーンに映し出された「俳句の約束事」や「俳句の虎の巻」などについてユーモアたっぷりに話す。
彼女がここまで知られるようになったのは五年前、毎日放送制作・TBS系列全国ネットで配信された「プレバト」の俳句部門の査定を担当してからのこと。これまで何か難しくてとっつきにくい感のあった「俳句」に、新風を吹き込んだことからだ。
行く前は一時間ほどの講演かと思っていたら、何と延々二時間半にわたって、六百人以上の出席者全員に春の季語で俳句を一句作らせ、それを舞台上で選句するという離れ業をやってのけた。そこから上位十句と特選七句を選び、特選の中から出席者の拍手の数で一位が決定という流れで、二時間があっという間に過ぎた。選句の時から夏井氏の夫(俳人)が登場して手伝うという婦唱夫随ぶりもほほえましかった。「俳句の種まきが私の仕事です」と言われる気持ちがしっかり伝わってきた。
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