写真・水が張られた水田跡に産み付けられたニホンアカガエルの卵塊=篠山市真南条上で
水が張られた篠山市真南条上の水田跡にニホンアカガエル(アカガエル科)の卵塊が見られる。ゼリー状の卵のかたまりが水面から顔を出し、冬の日差しに照らされてきらきらと輝いている。水面には薄氷が張り、吹く風も身を切る真冬の冷たさだが、春への胎動はもう始まっている。
卵塊の中には直径1・5㍉ほどの黒褐色の卵が無数に見てとれる。卵は約1カ月後にオタマジャクシとなり、5月ごろカエルに変態して上陸する。
ニホンアカガエルは体長35―75㍉で、メスの方が大きい。体色は黄土色から赤褐色で、地域によって異なる。日本固有種。近年、水田周辺の水路のコンクリート化などが影響し、個体数が減少している。県内では、レッドデータCランクに指定されている絶滅危惧種。
産卵後、再び休眠(春眠)することが知られている。
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