手習い70代で花咲かす
丹波市内の企業を定年退職後、生き甲斐を探そうと約10年にわたって、丹波OB大学、うれしの学園生涯学習大学(加東市)、氷上町寿学級、TAMBAシニアカレッジなど、多くの高齢者大学、高齢者学級で学んだ。70代に入ってから学びを還元しようと、オカリナ、絵手紙の講師として活躍。自宅がある氷上町谷村の「いきいきカフェ」の立ち上げに関わり、グラウンドゴルフと囲碁ボールサークルの代表を務めるなど、趣味を通し定年後の第二の人生を明るく楽しく暮らしている。
家族と会社のため働く企業戦士だったが、「60歳で弾けた」。在職中の趣味は瓢箪材料の瓢を栽培するくらいだったが、瓢箪加工、写真、絵手紙、書道、ピアニカ、オカリナ、カラオケ、グラウンドゴルフ、法螺貝吹鳴、子どもへの工作指導、尺八と、多くの趣味を持った。その多くが、高齢者学級・大学で出会ったものだ。学んだことを伝えたい性分、良いと感じたものは広めたい性格で、意気投合した受講生仲間とサークルを次々と立ち上げた。
丹波の2つのサークルで講師を務めるオカリナは66歳の時にうれしの学園で友人に誘われ始めたもの。手軽さと音色に魅せられ、丹波に持ち帰った。反対に、60歳からの4年間丹波OB大で学んだ絵手紙を、うれしの学園へ持って行き、約20人に教えている。様々な講座を受講したことで、「高齢の初心者への教え方のコツがが分かった」。
「趣味は、夢中になれ、心を豊かにしてくれ、人の輪を広げたり、絆を深める媒体にもなってくれる。何かに打ち込んでいれば、元気が出る。夢中になれるものが多いほど、豊かな人生を歩める」。76歳。
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