今年度の日展の書で、篠山市乾新町の坂部泰子さん(63)の「山里」(150㌢×70㌢)が入選した。15回目の出品で初。「夫をはじめ、家族、私にパワーをくださるお弟子さん、みんなの支えがあったおかげ」と喜んでいる。東京・国立新美術館で10月28日―12月4日、展示され、その後、各地を巡回する。
初入選を果たした「山里」は、西行法師の歌集「山家集」の中から4首を選んで書いた創作作品。自分なりに歌を解釈しながら表現を加えていった。
「前半は静かに始まり、終盤で字が躍動し、再び静かに終わる。遠くから見るとベールに包まれたような柔らかい印象だが、近くで見ると躍動感や力強さがある。そんなことを意識しながら書いた」と言う。
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