画家の足立慎治さん(42)=丹波市氷上町石生・丹波カルチャーセンター講師=が、全国公募展「雪梁舎フィレンツェ賞展」で準大賞にあたる「フィレンツェ美術アカデミア賞」を受賞した。1カ月間、ルネサンス文化発祥の地、イタリア・フィレンツェで創作活動を行うことができる賞で、足立さんは「西洋美術に携わる者にとってあこがれの地。画学生に戻ったような気持ちで出来る限りのことを吸収してきたい」と渡欧を楽しみにしている。
出品作は100号(162㌢×162㌢)の油彩「Tree climbing」(木登り)。1歳の長女が、木の影を踏んで歩く様子をモチーフにした。
「歩き始めたばかりの娘が、不思議そうに影を見ながらよちよち歩く姿を見て、枝分かれした人生を一歩一歩踏み出す様子と重なった」と足立さん。「子どもを描いたが、自画像のようなところもある。何を見ても物珍しく、驚きにあふれている子どもの眼で世界を見ることを忘れないようにしたい」と話す。
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